住宅ローンの基礎知識

住宅ローンをゼロから学ぶ

マイホームを購入しようと思い立ったとき、誰でもが最初に考えるのは「自分は一体どれだけ住宅ローンを借りられるのか」ではないかと思います。大部分の人は、それによって買える住宅が決まってくるからです。

まず、公的・民間を問わず、すべてのローンは融資額を決めるのに、返済力を必須の条件にしています。「融資限度額」の表示はありますが、あくまで「返済力があれば貸します」というもので、誰にでもそれだけ貸すというものではありません。要するに「返せる範囲内でしか貸さない」わけで、これが第一のポイントです。この返済力は、「年収に占める返済額の割合」から求めるようになっています。公庫融資や年金住宅融資は、この基準を「返済額の5倍以上の月収があること」と決めています。

つまり、返済額が月収(年収の12分の1)の5分の1以下(20%以下)でなければなりません。公的融資のなかで基準がゆるいのは財形住宅融資で「返済額の4倍以上の月収」(25%以下)になっています。一方、民間ローンも考え方は公的融資と同じで、年収が高まるにつれて返済額の割合を高くする方式を導入しています。たとえば、年収400万円なら返済額がその30%以内、というようになっています。いずれにしても、借入可能額を測るモノサシは「年収」となるので、まずは年収から自分が借りられる限界を知っておくのが基本となります。